ファッション用語辞典
色、素材、加工などのファッション一般用語から、ランズエンドのアイテムに関する用語まで。インターネット・ショップやカタログの商品説明に出てくる用語を分かりやすく解説します。
か行 ( か き く け こ )
【か】
カー・コート(デザイン/スタイル)
車に乗ることを意識したスポーティで機能的なショート・コート。1950年代から'60年代にかけて流行した。ドライブ用のほか、スポーツ・コートとして遊び着的な着用も多い。
カーキ(色/柄)
ペルシャ語、ヒンズー語で塵、埃の意味。この色名は、1840年代にインドに駐留していた英国軍の軍服に採用されてから派生。大陸の岩や土ぼこりにみられる、くすんだ黄色。陸軍の迷彩服として普及した色名。
カーゴ・パンツ(デザイン/スタイル)
厚手の綿布などの丈夫な素材でつくられ、大きなポケット(カーゴ・ポケット)が両脇についているのが特長のパンツ。カーゴは<貨物、貨物船>のことで、貨物船の乗員がはいていたパンツに由来する。
カーディナル・レッド(色/柄)
深紅色。カトリック協会の枢機卿(すうきけい)のことをカーディナルといい、赤い帽子と法衣を着用。それから、赤の色名となる。
カーデット・ヤーン(素材/生地)
カーデットとは<梳いた>の意味で、短い繊維を梳いて紡ぎ糸としたもので、おもに綿糸をさす場合が多い。
カーフ・スキン(素材/生地)
生後1ヵ月半から6ヵ月の子牛の革のこと。美しくしなやかにスエード仕上げ、またはパテント・レザー仕上げしたものをいう。靴の他、バッグや帽子等の小物に使われる。
カーフ・レングス(デザイン/スタイル)
ふくらはぎの丈の意味。ドレスや、バスローブ、スリープウェアやコートなどに多い丈。
ガーメント・ウォッシュ(技法/加工)
日本語で「製品洗い」ともいい、着古した感じを新品の衣料に与える加工のこと。ジーンズに用いられていた方法で、製品に縫い上げてから、水洗いをする洗浄機であるワッシャーで洗う。軽石やサンドペーパー、漂白剤や酵素洗剤を使用するなど、いろいろな工夫がなされ、その仕上がり効果もさまざま。現在ではジーンズだけでなくカジュアル・ウェアに用いられている。
ガーメント・レングス編み(技法/加工)
ガーメント・レングスは着丈のこと。工業用編み機で、着丈分ごとに区切りながら続けて編むことをいう。セーターなどの裾部とボディ部とを自動的に組織変更したり、編成中に捨て糸コースを入れ、編成後にその糸抜きをして、身頃、袖、ボーダー、カフスなどを1枚1枚編み分けていく。ただ、袖ぐりや襟ぐりの成型を行わないのが普通で、後でカットする。
カウハイド(素材/生地)
生後2年以上のメス成牛からつくられる革のこと。正しくは、既産の牛をカウといい、未産の牛はカルビンとよぶ。銀面のきめはカーフに比較して劣るが、去勢したオス成牛のステアより細かい。
カウルネック(デザイン/スタイル)
カウルとは中世の修道僧が着用したフードつきマントのことで、フードが垂れたときのようにドレープが入ったネックラインのこと。ドレープネックの一種。襟ぐりが浅いものや深いものなど、デザインは多彩。
ガシット(デザイン/スタイル)
縫い目と縫い目の間につけられた当て布(=まち)のこと。動きを楽にするとともに、無地のシャツに柄の生地を合わせるなどで色のアクセントを楽しむためにもつけられる。
カシミヤ(素材/生地)
元来はインドのカシミール地方産の山羊(カシミヤヤギ)の表面の毛の下に生えている柔らかい毛のこと。手ざわりが柔らかく、絹のような光沢と優れた保温性が特長。生産額が少ないため、ごく高級なものとされる。現在は中国、モンゴル、イランでも飼育されているが、特に内モンゴル産のものは最上級といわれている。
カバート(素材/生地)
タテに霜降りの糸、ヨコに濃い色の染め糸を使った綾織りまたは朱子織りの梳毛(そもう)織物。おもにコートやスーツなどに用いる。綿のものはコットン・カバートといい、作業服や子ども服などに用いられる。カバート・クロス、カバート・コーティングともいう。
カプリ・パンツ(デザイン/スタイル)
全体に細身で、裾に向かってさらに細くフィットするパンツ。鮮やかな色づかいや大胆なデザインのものが多い。カプリはイタリアのカプリ島のことで、1950年代にリゾートとして人気があり同時にこのパンツも流行した。
鹿の子編み(技法/加工)
表編みと裏編みを組み合わせた編み方で、鹿の子斑(まだら)の模様になるところからよばれる。モス・ステッチ(moss stich=こけ編み)ともいわれる。1段目は表1目、裏1目をくりかえし、2段目は、前段と反対に、表、裏を交互に編む。機械編みでは、長針と短針を交互に奇数と偶数位置に配列して編成し、ポロシャツの編み地などに多く用いられる。
【き】
キャップ・スリーブ(デザイン/スタイル)
肩先がかくれる程度のごく短い袖で、袖下はほとんどない。肩先にキャップ(ふた、帽子)をかぶせたような感じからこの名でよばれている。若々しい感じのする袖で、レディスやキッズ服によくみられる。
ギャバジン(素材/生地)
一般に短縮してギャバとよばれる、緻密に織られたコシのある丈夫な綾織物のこと。綿、ウール(梳毛)、合繊などでつくられる。通常タテ糸本数がヨコ糸本数の2倍程度使われ、綾目が急勾配になっており、表側の綾目がくっきり立っているのに対し、裏面は比較的フラットになっている。主にスーツやコートに使われる。
キャバルリー・ツイル(素材/生地)
綾畝(あやうね)が65度くらいの急傾斜で二重になった綾織物。トリコティンともいう。もともと騎兵(キャバルリー)のズボンに用いられていた素材で、耐久性に優れ弾力がある。ウールや綿などでつくられ、主にスポーツウェア、ユニフォームなどに使われる。
キャミソール(デザイン/スタイル)
レディスの上半身用袖なしのインナーのこと。木綿、絹、ナイロンなどでつくられ、レース、刺しゅうなどの装飾がほどこされたものもある。
キャメル・ヘア(素材/生地)
ラクダの毛。色は茶褐色および黄褐色で、いわゆるラクダ色である。漂白が難しいので、通常染色せずに従来の色をそのまま用いる。またこのラクダ毛を用いた紡毛織物もキャメル・ヘアという。これは綾(あや)の二重織とした厚地織物で、色はラクダ色。多くは外套地として用いられる。
キャンバス(素材/生地)
亜麻糸、綿糸、絹糸、あるいはそれらの交織の、厚く、じょうぶな平織粗布のこと。芯地、手芸用布地、スカート、コートの補強や縁取りのほか、厚地のものは水夫服、テント、画布、郵便袋などに用いられる。ラテン語で麻の意味のカナビス(cannabis)から発生した名称である、日本語では帆布(はんぷ)。
強撚糸(素材/生地)
糸は、単繊維がばらばらにならないように撚(よ)りをかけるが、布面にシャリ感や「しぼ」などの効果を出すために強い撚りをかける糸のこと。短繊維の場合、1インチ間の撚り回数が21回以上のものをいい、長繊維の場合は、1m間の撚り回数が2,000回から3,000回のものをいう。
ギンガム(色/柄)
先染め糸を使って織ったチェック柄のこと。またはその綿の平織物のこと。白と色1色か、あるいは数色のタテ糸とヨコ糸で構成される。ブラウスやワン・ピース、エプロンなどに用いられる。
【く】
クールマックス®(素材/生地)
米国インビスタ社登録商標の機能素材/生地。繊維に水が染み込まない、水分が拡散しやすい、水分の蒸発散を促すなどの特長があり、吸水速乾性、通気性に優れている。
クラブレングス(デザイン/スタイル)
クラブレングスは、半ズボンで股下の長さが、20cmから30cmの長さのものを指す。
クラレット(色/柄)
赤紫色。クラレットはとくにフランスのボルドー地方産のワインの呼称で、ワインにみられる赤紫が色名となったもの。フランス語の明るいという意味のクレーレ(clarir)に由来するといわれている。
クリスマス・ストッキング(デザイン/スタイル)
英語でストッキング(=stocking)とは、通常、膝の上まである長い靴下のこと。アメリカでいうクリスマス・ストッキングとは、壁などに飾るための大きな靴下形の飾りをさす。中にお菓子やプレゼントを入れて壁や天井からつるして飾る。
クリムソン(色/柄)
濃い紫みの赤。コチニール(えんじ虫)からつくった有機顔料の名前で、古来より赤いインクや飲食物の着色に用いられていた。語彙としては<激しい>にあたる。
クルーネック(デザイン/スタイル)
丸襟のこと。クルーとは、<船員>や<乗組員>の意味で、これらの人々が着るプルオーバーやセーターにこのネックラインが見られるので、名の由来となった。Tシャツの襟型はこの形。
クレープ・ソール(シューズ用語)
表面が波状すなわち、クレープ(ちりめん)のようになったゴム底。薄い黄色味や、薄茶色の色で、天然ゴムのものと合成ゴムのものがある。
グレン・チェック(色/柄)
大格子の一種で、グレナカート・チェックを略した言葉。スコットランドのアーカートというところの谷間(グレン)で織られたのでこの名がある。基本のパターンはブルーと白の2色からなり、ブルーを2本、白を2本、または4本と4本を交互に配した大柄の格子である。色はあとになって黒と白のオーソドックスなものになり、さらに現在では明色と暗色との組み合わせになって色数も3色以上のものもある。
グログラン(素材/生地)
タテに細糸、ヨコに太糸を使用して横畝(うね)をあらわした平織物。高密度の細いタテ糸が、太いヨコ糸を完全におおっている。もともとは絹織物だが、合繊や綿、ウールなどでもつくられる。レディス用コート、スーツ、ドレス、帽子のリボンなどに用いられている。
クロス・ステッチ(技法/加工)
クロス字(X)が連続して縫われる刺しゅうステッチの一つ。表面だけ、あるいは両面ともクロスさせる2通りの方法がある。色糸刺しゅう、キャンバス・ワーク、リボン刺しゅうなどに用いられる。
クロッグ(シューズ用語)
木靴の一種で、木や厚いコルク底に革や布の甲をつけたサンダル状のものや、サボのことをいう。また最近では、ひもも締め具も用いずに足を滑り込ませて履くタイプのサンダルを総称してさすこともある。
クロップド・パンツ(デザイン/スタイル)
裾が途中で切り落とされたような形になっているパンツの総称。全体のシルエットや丈は多様である。クロップドとは英語で<切り取られた、刈り込まれた>の意味。
【け】
ゲージ(素材/生地)
編み地の粗密をいう。同じ太さの糸でもゲージ数が多いほど編み目は密でかたく、少ないほど編み目は粗くゆるい。機械編みでは針の密度で表示するが、機種により異なる。横編み機、丸編み機、靴下編み機、トリコット編み機、ミラニーズ編み機は1インチ(2.54cm)、フルファッション編み機は1.5インチあたりの針数であらわす。ラッセル編み機は2インチだが、1インチに換算する場合もある。1インチの針数が10本であれば、<インチ10本、10ゲージ>などとよび、10Gと略して書く。大きい数字ほど編み目が密で、ファインゲージ、ハイゲージという。小さい数字ほど編み目が粗く、コースゲージ、ローゲージという。
ケーブル編み(技法/加工)
縄編みともいう。縄のような編み目になる模様編み。強くねじった縄模様がラフな感じで、セーターやソックスに好んで使われる。平編みをある間隔をもって交互にうつしかえ、ねじった状態にして縄状にする。
【こ】
ゴアテックス®(素材/生地)
体をドライで快適な状態に保つための防水耐久性、防風性、汗を外に逃がす透湿性を兼ね備えた機能素材。米国ゴア社の登録商標。アウトドア用のアウターウェアやジーンズに使用されることが多い。
ゴージ(デザイン/スタイル)
上襟とラペルの縫い目線。ゴージ・ラインが襟の刻みを構成しているところから、襟の刻み位置を表現するのに、ゴージが高いあるいは低いといった使い方をする。流行によりゴージの位置や角度は変化する。
コーデュラ®(素材/生地)
耐久性、対磨耗性に優れたナイロン地のこと。米国インビスタ社の登録商標。バッグやダッフル・バッグ(円筒状のリュック)などに使われる。
コーデュロイ(素材/生地)
コール天ともいう。けばが縦方向に畝(うね)になったベルベット織物。綿製が一般的だが、レーヨン製のものもある。一般に無地染めで用いられるが、プリントもある。丈夫で保温性にとみ、カジュアル・ウェアや冬の実用衣料に用いられる。
ゴートスエード(素材/生地)
革の中でも最も柔らかいとされている山羊革の表面をサンドペーパーなどで削り、ビロードのような感触に仕上げたもの。
コーラル(色/柄)
コーラルは珊瑚(さんご)のことで、色名としては、桃色サンゴに見られるピンクがコーラルの代表的なものであるが、赤からオレンジまでのバリエーションがある。
コーン・フラワー(色/柄)
赤みをおびた青。穀物畑、とくにトウモロコシ(コーン)畑に生える、矢車菊の花の色から派生した色名。コーンといえば小麦、トウモロコシなど穀類であることから、それにみられる色に間違えられるので注意したい色名。
コットン(素材/生地)
綿花、木綿のこと。天然繊維の中でももっとも多く使われているが、種類も多様で、一般的に太くて短いものは下級綿で太い糸しか紡績できず、細くて長いものは細い糸、すなわち高級糸にすることができる。大別するとインド、パキスタン綿は太くて短く、20番手程度の糸、アメリカ綿は中程度で40番手、エジプトやペルー綿は細くて長く、60番手以上になる。しかし近年は品種改良がめざましく、中国やインドなどの一部の地域でも高級綿が栽培され、産地、品種とも複雑多様化している。
コミューター(デザイン/スタイル)
コミューター(commuter)とは英語で<通勤する人>の意。通勤、仕事用に着られるスーツ仕立ての衣服、ジャケットやパンツ、スカート、ドレスのことを指す。
コムドコットン(素材/生地)
繊維をくしけずり、短い繊維を徹底的に取り除いて、繊維の平行度をよくした糸。
コルク・ラテックス(シューズ用語)
フットベット(靴の中底)に使われる合成素材。天然コルクと、天然ゴムの木から抽出されたラテックスを結合させて作る。スエードに覆われたコルク・ラテックスの中底は、足の形にフィットし、快適性とサポート力に優れている。